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「収入でも、知名度でもない」 若手の離職率0%の会社に共通する"ある特徴"

伊庭正康(らしさラボ代表)

2020年02月27日 公開 2022年07月14日 更新

「収入でも、知名度でもない」 若手の離職率0%の会社に共通する"ある特徴"

日本の企業の多くで課題となっている「人材の確保」。新入社員をもはやお客様のように扱っているにもかかわらず、数年で離職してしまうケースに苦しめられているケースも多いだろう。

著書『トップ3%の人は、「これ」を必ずやっている』を上梓した伊庭正康氏は、同書において実は離職率0%を実現する企業が多く存在することを指摘しつつ、トップ3%のリーダーがいかにしてそれを実現するかの方法論を示している。本稿ではその一節を紹介する。

※本稿は伊庭正康著『トップ3%の人は、「これ」を必ずやっている 上司と組織を動かす「フォロワーシップ」』より一部抜粋・編集したものです。

 

離職率に高さに悩む企業は多いが、知名度や規模は関係ない

入社3年以内の離職率が0%の会社には、共通する特徴があります。収入でも、企業の知名度でもありません。

「手塩にかけて、長期的な視点で、人材を育てているか」です。

離職率の高さに悩む会社は少なくありません。せっかく入社した新人が辞めていくのはつらいものです。

先日お会いした、ある中小企業の社長のセリフが物語っています。

「本当に、くやしい……。でも、やはり、中小は難しいですよね……」

私は、求人サービスの事業に20年以上にわたって携わってきました。
クライアントの社長から、このようなセリフを幾度となく聞いています。

そのたびにお伝えしていたことがあります。

・実のところ、「企業規模」は離職率に大きくは影響していない。
・長期的な育成プログラムとキャリアパスを示すことが大事。

その理由を解説しましょう。

 

離職率0%の企業は実際に多く存在している

実際、離職率のデータを見ると一目瞭然。

大企業の離職率は11.1%。中小企業は12.3%(中小企業庁「中小企業白書2015年版」より)。

大手も中小も大差ありません。企業規模に要因を求めないほうがいいでしょう。

さらに、『CSR企業総覧(雇用・人材活用編) 2018年版』(東洋経済新報社)によると、新卒の3年以内離職率が0%の会社に中小企業が多いとのことですので、なおさらです。

3年以内離職率0%の会社は、サンプル1128社のうち108社あり、そのうち73社は中小企業(新入社員15人以下の企業)だったのです。

もちろん大手は新入社員の人数が多いので、0%の会社は少なくなる傾向があるのですが、それでも離職率が0%の中小企業は多く存在する、ということなのです。

ではここからは、離職率改善に向けての課題を見つけるフレームワークを紹介します。

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人事問題は「HRM」のフレームワークで確認

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