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予備校講師が生徒に教える「本から役に立つ情報だけを抽出する方法」



2020年10月02日 公開

犬塚壮志(士教育代表取締役)

 

「汎用性の高い情報」は様々な場面で活きる

最近になってまた、このマズローの説が「使えるな」と感じたことがあります。新型コロナウイルス感染症拡大によって起こった、人々の消費行動の変化について考察したときのことです。

パンデミックにより、私たちは「安全の欲求」が脅かされる事態になりました。その結果、人々は身を守るために不要不急の外出や消費を控えるようになりました。

不要不急の消費で代表的なカテゴリーが、ファッションブランドではないでしょうか。実際に新型コロナウイルス感染症が猛威を振るったことで、ファッション業界の経営環境は大幅に悪化しました。

ファッション関連のブランド品は、承認欲求や自己実現欲求を満たす象徴的な存在です。より下位にある欲求さえ満たされていない状況下では、こういったブランド品を求める人が減るということです。

マズローの説に当てはめて考えてみると、人々の心理状態がよく理解できました。

このように、さまざまな場面で使える汎用性が高い情報は、質の高い情報の一つであり、読書においても積極的に取り入れたいネタといえます。

 

「読み手のニーズ」によって、情報の質は変わる

質の高い情報は他にもあります。読む人にとってニーズの高い情報です。

たとえば、ソフトウェアを開発したいプログラマーにとって、「生命保険営業のためのクロージング術」は何の役にも立ちません。そのノウハウがいかに秀逸であってもです。自分のニーズと本にある情報がマッチしていなければ意味がないからです。

しかし、クロージングに悩む生命保険のセールスパーソンなら、その情報は絶対に欲しい情報です。ニーズに合致しているからです。

つまり、本に書かれている情報の質が高いか低いかは、読み手のニーズによって大きく左右されるのです。質の高い読書をしたいのなら、他の人と自分が同じかどうかは重要ではなく、自分だけの問題解決に役立つ本を選べばいいということです。

私が予備校講師時代に読んだ、自分のニーズにマッチした本として印象に残っているのは、『ザ・コピーライティング 心の琴線にふれる言葉の法則』(ジョン・ケープルズ著、齋藤慎子・依田卓巳訳、神田昌典監訳、ダイヤモンド社)でした。

予備校講師も仕事の幅が増えてくると、夏期講習のパンフレットなどに、自分で案内文を書くことができます。たくさんの生徒に自分の講座を受講してもらえれば、それが収入につながるので、この案内文のコピーは非常に重要なPR手段と考えました。

そこで、私はコピーライティングの本を参考に案内文を作成。その結果、多くの生徒に受講してもらうことができました。3,000円以上する高価な本でしたが、十分に元を取れました。

 

自身のニーズに合った情報を見極め、読書で成果を生む

このように、「自分にとって明らかに欠けている部分を埋める情報」が、質の高い情報です。たとえわずかな量の情報であっても、成果につなげることができます。

一方、「知っていれば役に立つけれども、自分のニーズとは関係のない情報」は、質の高い情報とはいえません。そのような情報をインプットしたとしても、労力がかかるばかりで、読書の成果は出ないでしょう。

できるだけ投じるコストを減らして成果を出すには、まず自分のニーズを知ること。そして、読書で得られた情報を使ってその穴をどんどん埋めていけばいいわけです。

ぜひ、ご自身のニーズを明確にしてから本を読みはじめてください。抽出できる情報の質がこれまで以上にアップするはずです。



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