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今井宗久が使った茶器に秘められた意味…『麒麟がくる』が描いた「豪商の権力」



2020年10月17日 公開

前田慶次(名古屋おもてなし武将隊)

前田慶次(名古屋おもてなし武将隊)

《全国にその名を轟かせる「名古屋おもてなし武将隊」。名古屋城に詰め、観光客をもてなす武将と足軽の10人組である。2009年11月、名古屋開府400年のPR大使として名古屋にゆかりの6人の武将と4人の足軽で名古屋おもてなし武将隊が結成、すでに10年以上にわたり活躍を続けている。

そのうちの一人、前田慶次氏は名古屋城検定に検定過去最高点で合格し同検定の名誉顧問を務め、日本城郭検定にも合格するなど歴史への造詣も深い。

前田慶次氏が自身のYouTubeチャンネル「前田慶次5分で戦国時代チャンネル」にてNHK大河ドラマ『麒麟がくる』を徹底解説している。本稿ではその一部を紹介する》

※本稿はYouTubeチャンネル「前田慶次5分で戦国時代チャンネル」にて配信された内容を再構成したものです

 

史実とドラマを見事に調和させ、「面白さ」を際立たせる『麒麟がくる』

NHK大河ドラマ『麒麟がくる』27回「宗久の約束」、 戦国時代の逸話と上手く調和させた天晴な回であった!

誠の逸話なのか、それともドラマとして描いた演出なのか、この整合性が歴史ドラマの肝となる。その目線で見ると非常に絶品であった。

例えば、秀吉様の過去の話や信長の上洛に対する変化。オリジナルキャラクターが目立つため、歴史好きな視聴者の中にはモノ申したい者もおるやもしれん。

しかし、光秀の成長と史実との調和を見事に実現した此度の回、ドラマエンタメとしての余白の楽しむために、オリジナルキャラクターの存在が重要であると。儂は決定的に思い知らされたぞ。

 

信長から足利義昭へ献上された金1千貫の「使い道」

信長が、後の将軍・足利義昭を美濃国で出迎える。公方様という呼び方について「引っ掛かり」が生まれておった。

公方とは公(おおやけ)という字を使う。これは、公に政(まつりごと)を執り行う人を指す。室町時代であれば将軍の事を指すんじゃな。

つまり、まだ将軍になっていない義昭に対して使うのは、どこの世界にもある「お世辞」のようなものじゃ。して、将軍になるべく京へ上洛する必定がある。

この上洛を支えるのが織田信長、命を狙う三好方の盾になるわけじゃ。戦国時代だから、お茶屋で会って「上洛させてくれや」「ええよ」とはいかず、戦になってしまう。

故に、上洛するということは何かと物入りで金子(きんす)がいる。この金子が、信長からの義昭に献上された、金子(きんす)1千貫というわけじゃ!

太刀や具足に関しても、義昭用に信長が用意したと思われる。大将こそ、兵の指揮を上げるために前線で戦う姿を見せるべき、と考えている信長らしい献上品である。無論、義昭が誠に前線で戦うとは誰も考えはせんが、大将に気合が入っておらぬと兵は付いて来ぬでな。

義昭は太刀を抜いて鼠が蛇に睨まれた様な面をしていた、と表現していたが、結果としては信長の期待を裏切ることに繋がった。

此度の回の秀吉を見て分かったが、『麒麟がくる』における信長は自分と似た人間を重宝する節がある。義昭は「自分と非なる人間」という事で見切りを付ける演出に仕上げた。

 

関の孫六か? あのブランド刀剣も登場⁉

献上品の中に「美濃随一の刀鍛冶の業物(わざもの)」という台詞があった。これは、関の孫六と見受けた。孫六という刀鍛冶が作る刀剣を指すが、この孫六ブランドは現世でも続く名門。

斎藤道三は、帰蝶に孫六の短刀を持たせて「信長がうつけならば討て」と命令をくだした、という話もあるほど有名な刀じゃ。

後に、朝倉軍と織田軍が対決した折に朝倉軍の豪傑「真柄」を一刀両断した刀も、関の孫六。

織田家が重宝した切れ味抜群の刀剣を献上した、ということじゃ!

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