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生き方

さみしさでSNSばかり見ていない? 精神科医がすすめる「孤独力の身につけ方」

保坂隆(精神科医)

2021年11月24日 公開 2022年06月06日 更新

 

新しい世界に気づくことができる

散歩も貴重なひとり時間です。ひとりなら、誰に気をつかうこともなく、散歩中に目にするものを自分のペースで観察することができます。気になるものがあったら、長時間そこにとどまることもできます。

花の名前を知りたくなったり、珍しい形の雲の写真を撮りたくなったりするかもしれません。散歩で見つけたものをスケッチしたり、詩やエッセイを書いたりするなど新しい趣味が生まれることもあるでしょう。気持ちのよい風に当たった瞬間に思いがけないアイデアが浮かぶこともあります。

このようにひとりの時間は、誰かと一緒にいるときには気づかなかったことに気づけたり、新しい世界を開くチャンスとなったりする、クリエイティブな時間でもあるのです。

 

自分の本当にやりたいことができる

死が近づいたときに人は何を後悔するのか――「本当に自分がやりたいことをやらなかった」と後悔することが多いのです。人生の終末期にそうした思いを抱えないためにも、ひとりの時間をもち、自分がやりたいことをやっていきましょう。

何をしたらいいのか迷ったら、何となくやりたいと思っていることをリストアップして、その中から実現可能なものを選び、挑戦してみてください。学生時代にのめり込んでいたことをやり直す、学校に入り直して勉強する、ほかにもグルメ探検、ひとり旅、川柳や俳句、カラオケなど何でもOK。

お金がなければ、あらゆるツールを利用して情報を集め、なるべくお金をかけずに実現させる方法を模索しましょう。そうしたプロセスも案外楽しいものです。

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ひとりの時間を楽しんで生きるために

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