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脳科学者・中野信子が「集中力は身につけるものではない」と語るワケ

中野信子(脳科学者)

2021年12月03日 公開 2024年12月16日 更新

 

快適にすればするほど集中力は高まる

電話もメールと同じように、集中している状態を邪魔するものの一つです。可能なら、留守電か、マナーモードに設定しておくのがいいと思います。私は、集中して仕事に取り組んでいるときは、基本的には電話に出ないようにしています。

さらに、仕事や勉強に取り組む上では、「快適さ」ということも大切な要素です。

座りにくい椅子、寒すぎたり暑すぎる部屋、窮屈な衣服などは、長時間の作業には向きませんよね。私は、そういう状態をできるだけなくしておくようにします。部屋は適温にして、椅子に座るときも負担が大きくならない姿勢を保てるようにし、着慣れた服で作業します。

快適さに関連したこととして、私は香りの良いものも使っています。私は香水を集めているのですが、作業の間は良い香りを身につけておくのです。身の回りを良い香りにしておくと、適度にリラックスした良い状態で、作業が続けられるのです。

一説によれば、勉強や仕事には、柑橘系の香りが良いといわれているようです。

でも、集中するための道具として香りを使いたい場合は、あなたの一番好きな香りを選ぶのがベストではないでしょうか。「より快適に作業ができそうな香り」は、あなた自身が一番よく知っているでしょうから。

 

著者紹介

中野信子(なかの・のぶこ)

脳科学者

1975年、東京都生まれ。脳科学者、医学博士、認知科学者。東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。フランス国立研究所に博士研究員として勤務後、帰国。脳や心理学をテーマに研究や執筆の活動を精力的に行う。現在、東日本国際大学教授。

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