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国民的俳優の母が語る、子どもの「才能の芽」をつぶさない親の態度

2022年02月04日 公開

菅生好身(一般社団法人ライフバランス協会代表理事)

菅生好身

「父が映画好きで、家ではチャップリンの作品や『ローマの休日』がいつも流れていた」私の3人の息子の長男が、菅田将暉としてパーソナリティを務めるあるラジオ番組でそう語っていました。夫は映画が趣味で、本人の書斎はもちろん、廊下にも戸棚を作り、壁一面にびっしりDVDを並べていました。

子どものころから兄弟3人で「何を観よう?」と相談し合って、自分たちの手が届く範囲のDVDを借りては観ていたそうです。夫の趣味とはいえ文化的なものに触れる機会が家庭にあったのです。

いま3人の息子は、それぞれ何かを表現する仕事をしています。そんな彼らの子どものころの夢や「才能の芽」について、子育ての中で息子たちに気づかされた「個性を尊重」するということについてお話ししたいと思います。

※本稿は、菅生好身 著『3兄弟のあしあと 〜才能の芽を育んだ菅生家の子育て記』(辰巳出版)を一部抜粋・編集したものです。

 

夫の趣味の映画と愛読したスポーツ漫画

夫のDVDコレクションは趣味でしたので、とくに教育のためというわけではなかったのですが、子どもたちにとって、物心ついたときから新旧の名作に囲まれているというのは、望ましい環境だったと思います。わが家ではいまでも、自分がいいと思った作品を家族間ですすめ合います。LINEの家族グループで、誰か1人が観たものの感想をシェアすると、ほかの家族も自然と観たくなるのです。

長男が小6のときに福山雅治さんのコンサートを観に行ったことがあります。帰ってから「福山さん、気持ちよさそうやった」と長男が言うのを聞いた父親は、「ステージに立つ側でものを考えている、将来芸能の道に進む可能性があるんやないか」と考え、さらに長男をいろんな映画や舞台に連れていくようになりました。小さいころに観たもの聴いたものは、本人も意識しないまま自然にインプットされているのだと感じます。

また、中学生のころには、宿題で書いていた日記をちらっと見て、年齢にしては稚拙すぎて、伝える気がまるで感じられない文章に驚いたことがありましたが、漫画を読むようになって変わりました。当時は地元のサッカーチームに入っていたので『キャプテン翼』を愛読していましたし、ほかにもバスケットボールの『スラムダンク』など、スポーツ漫画が好きだったと記憶しています。

気づけば部屋にも漫画があふれていました。弟たちもそれを読んでいたようです。おそらくいろんな作品を読むことで、語彙がインプットされていったのでしょう。あきらかな成長が見えたのです。本人は「漫画が成長させてくれたんだよ」と言っていますし、私も数々の漫画作品に感謝したい気分です。

 

ゼロから作る喜びと小さな達成感の積み重ね

自分で遊びを見つけ、創造力を発揮する。子育てをしているとそんな場面に何度も出会います。長男とは雨の日に、わくわくさんの『つくってあそぼ』を一緒に観ながらいろんなものを作るのが定番でした。弟2人も小学校低学年ぐらいになると、3兄弟共同で、あるいは競うようにして、段ボールのロボットやミニカーを走らせるレールといった工作を楽しんでいました。

夏休みの宿題でも、毎年のように工作にチャレンジ。自分の手でゼロから何かを作り上げる喜びを知っていたようです。いまでも家族が集ったとき、誰かが「絵を描こう」と言い出すと、みんなで画用紙やカラーペンを持ち寄り、それぞれに描きはじめます。2020年春は新型コロナウイルス感染拡大にともない緊急事態宣言が出され、たいへんな時期でしたが、3兄弟はよくこうして共同で絵を描いていました。

彼らが幼かったころのことを思い出すと同時に、遊び心と創造性を持っているとどんな局面でも人生を楽しめるのだなと、わが子たちながら感心しました。

また、息子たちにはいろいろな習いごとをさせてきました。中でもピアノは「この1曲を弾く」という、具体的かつ短期的な目標があり、次のレッスンまでの1週間は最後まで弾けることを目指して練習するのだということ、それをくり返すうちに、"自信"と"達成することの習慣"が身につくのだということをある方から聞きぜひ習わせたいと思っていました。

厳しすぎず、ひととおり弾けると「できたできた~」とほめてくれる先生だったので、子どもたちも達成感があったのではないかと思います。もっとも、先生が連れてくるワンちゃんと遊んでいるときのほうが楽しそうな顔をしていましたけどね!

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