心身の健康リスクについてはいかがですか
そして、家族の命のリスクになるのは、災害だけではありません。当然ですが、家族の心身の健康のリスクも、お互いに気をつけなければなりません。
自分やパートナーの体調、心身の健康状態に問題はありませんか。
たとえば、身近なことでは定期的に歯科検診には行っていますか。
100年近く酷使する歯をメンテナンスせずに健康はありません。
定期的な検診は受けていますか。遺伝的に受け継いだ可能性があるもしれない体質、病気については調べたことがありますか。たまに病院嫌いの友人がいますが、決して恐れないでください。
現実的には、万が一の時の保険や経済的な蓄えは大丈夫ですか。さらに、助け合いのネットワークはどうでしょうか。万が一の時に信頼できる、頼れる人や場所がありますか。困ったときにまずどのように行動すればいいか、平時のとき、元気なときにこそ話し合っておきましょう。
突然の死、あるいは寝たきりの状態になるリスクもないとは言い切れません。夫婦がともに稼げるようにキャリアをつくっておくことはリスクマネジメントとして大事です。子どもが未成年であればなおさら、夫婦でのさまざまな話し合いは必須です。
そして何より、気になっていることの話し合いを後回しにしていることが最大のリスクです。何かが起きてから動いていては遅いことが事実としてあります。
健康的にキャリアを積む
人生の多くの時間を費やすことになる仕事の時間。だからこそ、不平や不満、心身の不調を見て見ぬふりして働くわけにはいきません。
今後ますます重要なのは、「心身とも健康に働くこと」です。夫婦がお互いにしっかり休むことができる体制を整えておくことは大事です。
わが国における労災請求件数は増加しています。仕事の強いストレスに伴う精神障害の労災認定は2年連続の増加で、2020年度は過去最多を更新しています。精神障害の原因として明確に認められたパワハラの労災認定も急増しています。
自分の心身の健康状態について、きちんと把握し、それを家族にも伝えることが大切です。