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子どもの夢「YouTuberになりたい」 親は本当に応援していいのか?

2022年03月04日 公開

高橋暁子(I Tジャーナリスト/成蹊大学客員教授)

子どもがYouTuberになりたいと言ったら

挑戦したい気持ちは尊重したいけど、心配で…。保護者はどのように向き合えばよいのでしょうか。スマホやインターネット関連の事件やトラブル、ICT教育に詳しく、SNS、10 代のネット利用、情報モラルリテラシーの専門家として活躍中の高橋暁子さんにお聞きしました。

※本稿は『PHPくらしラク~る♪』2022年2月号より一部抜粋・編集したものです。

 

楽しそうに見えて現実はあまくない

最近では、子どもたちのなりたい職業ランキング上位に入るYouTuberですが、その収入だけで生活していけるのはごくわずか。楽しいことだけしてラクにお金を稼いでいるように見えるかもしれませんが、外から見るほどあまくはありません。

まず、YouTubeで収入を得るには、収益化条件のクリアが必須です。その条件をすべてクリアして初めて、「広告収入」が可能になります。

しかし、現在のYouTuber市場は、ライバルがひしめき合っている状態で、今から始めても試聴回数を稼げるジャンルはもうやりつくされています。

さらに、すでに人気のある先行者と視聴者を奪い合い、勝たなければいけない…ということもあり、十分な収入を得るということは、かなり厳しくなっているのです。稼げるようになるとしても、かなりの時間と手間をかけなければなりません。

また、最近はYoutubeの規制がどんどん厳しくなっています。その規約変更は予告なく行なわれるため、規約をクリアして投稿していたはずの動画も規約違反で削除されたり、最悪の場合アカウントごと停止されたりして、収益源を突然絶たれるという可能性もありえるのです。

収入の100%をYoutubeに頼ってしまうのは、危険なことだと私は考えます。ただし、アーティストになりたいというような目標があり、知名度やファンを獲得するためや、好きなもの、自分のスキルなどを発信したいコンテンツがある場合には、Youtubeを活用するといいでしょう。その結果、収益につながるという可能性はあります。

 

家がバレてイタズラされ、動画を消しても止まらない…

[CASE1]あこがれのYouTuberのマネをしていたら、激しい批判や難癖をつける人が出てきました。ある動画で「俺の家を特定してみろよ!」と言ったら、本当に特定されてしまいました。(小学生YouTuber Aくん)

過激な動画をアップしている人気YouTuberのマネをする子どもは、年々増えています。すると、「子どものくせに生意気だ」といってクレーマーのような批判をする人が現れ、炎上することも少なくありません。

Aくんは彼らを煽った結果、家を特定されてしまいました。その後、謝罪動画をアップしたり、原因となった動画を削除したりしても炎上は収まらず、本名や学校名を公開される事態に。

このように、ネット上に公開された動画や情報は、一度拡散されると完全に削除することは不可能です。これを「デジタルタトゥー」といいます。悪いことをしていなくても、「かわいい小学生YouTuber」だけをまとめた動画を勝手にアップされるということもあります。年齢が若いというだけでそういう被害にあう可能性もある、ということは頭に置いておいたほうがよいでしょう。

 

スキルの発信の場、英語を習うきっかけにも

[CASE2]プログラミングソフトで自作したゲームやツールをYouTubeで発信しています。いろんな人から反応をもらえてうれしいし世界中の人と交流できるのが楽しいです!(中学生YouTuber Bくん)

Bくんのように、自分の好きなものやスキルなどをみんなに知ってほしい、広めたいコンテンツがある、という子どもの発信の場としては、Youtubeはおすすめです。

自分の周りや日本で反応がイマイチなものでも、Youtubeで発信すれば、文字どおり世界が広がります。また、海外の視聴者が増えたことにより、Bくんのように「英語を習ってみよう!」というきっかけにもなるようです。

日本人は表現することが苦手な人が多いですが、自分の考えをいかに伝えるかということを自分で考え工夫するようになります。すると、こう工夫すればより自分の考えが伝わる、コンテンツを魅力的に見せられる、という技術が自然と身につくのです。

それ以外にも、発信を続けて経験を積んでいくことで、動画の編集スキルがアップしたり、話すことがうまくなったりする子どもが増えています。

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