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生き方

なぜ店員に怒鳴るのか? 「いつも不機嫌な人」に欠けている大切な感情

和田秀樹(精神科医)

2022年07月19日 公開 2024年12月16日 更新

 

幸運なグループと不幸なグループの決定的な違い

職場のチームであっても、趣味のサークルであっても、「幸福なグループ」と「不幸なグループ」があると思います。

職場の「幸福なグループ」には、なぜか大きな仕事が舞い込んできます。みんなで協力して大きな仕事を乗り越え、成果を出し続けます。もちろんすべてがうまくいくわけではありません。ときには失敗することもあります。

けれども、彼らは失敗した仕事の中からも、次につながる改善のヒントを見つけ出します。そして次のチャンスでは反省点を生かし、結果を出します。結果的に、満足感を持って仕事に取り組んでいるのです。

一方で、「不幸なグループ」は、何もかも失敗するわけではありませんが、どこか達成感に乏しいという問題を抱えています。

仕事がそれなりにうまくいっても、上司への不満や同僚への不満などが残ります。達成感を共有できるような雰囲気になっていないのです。

2つのグループの違いは、グループの中心となる人物の違いと大きく関わっています。いわゆる"ムードメーカー"と呼ばれる人の感情が、グループ全体にじわじわと広がり、全体の雰囲気を決定づけるのです。

 

機嫌のいい人の真似をすると人生が変わる

ムードメーカー(=機嫌のいい人)と一緒にいると、いつの間にか自分も感化され、前向きに物事をとらえるようになります。どんなときにも明るさを失わず、成長を目指して努力する姿勢が身についてきます。

結果的に、知らず知らずのうちに幸運がもたらされるというわけです。機嫌のいい人にあやかりたいのであれば、まず積極的に機嫌のいい人に近づくことです。

近づくだけでなく、できればその行動を観察し、自分にも真似できるところはどんどん真似していくべきです。

自分の「美学」や「こだわり」を持っている人は、即刻捨ててしまいましょう。優秀な人ほど、自分のスタンスにこだわりを持っていません。素直に人の真似をしているのです。

年齢もキャリアも関係ありません。自分より優れてごきげんだと思う人がいたら、まずは真似をしてみましょう。

 

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