こんな症状が出たら要注意!
ストレスや疲れはなかなか自覚しにくいもの。次のような症状があるなら、あなたは「ためこみすぎ」かもしれません。
1. 寝たくても眠れない
日頃から睡眠不足や不眠に悩む方は多くいます。不眠でも、巷で言われているような「運動をする」「寝る前のスマホをやめる」などの快眠法を試して眠れるならば大丈夫。ですが、寝たくても眠れない状態が週3回、3週間以上続いたら危険信号です。
2. 悪い夢を頻繁に見る
「最近、悪い夢をよく見る」といったことはありませんか? 夢の内容は何でもいいのですが、以前に比べて悪い夢を見る回数が増えてきたのなら、それは心のSOSかもしれません。
3. 判断力が明らかに低下している
あまりにストレスや疲れがたまると、判断力が低下してきます。大切なスケジュールを忘れていた、ミスが多い、聞き漏らしが多いなど、集中力や注意力が低下してきたなと感じたら、要注意です。
4. 何をするにも「おっくう」
何かをする際に「面倒くさい」「おっくう」になるのは、人間誰しもあることです。ですが、食事や入浴(シャワー)といった生活に最低限必要な行動をおっくうに感じ、やらなくなったら重症です。また女性の場合、メイクが雑になる、服装がどんどん地味になるなど、身なりに現れやすくなります。
5. 休日にずっと家でダラダラ
ストレスや疲労の一番かんたんなバロメーターは「休みの日の活動度」です。いくら疲れているといっても、いつもより3時間以上寝過ごし、天気が良いのにずっと家の中でダラダラ過ごしている人は、注意が必要です。
疲れやストレスは、こうやって解消しよう!
日常でたまったストレスを、うまく解消していくためのコツをご紹介します。
1. おしゃべりの時間をつくる
先ほども言いましたが、女性は誰かと話すことでストレスが解消するという面があります。ランチタイムなどの休憩時間に同僚と雑談する、休日に友人と会って何気ない会話をするといった時間がとても大切です。
2. 一人の時間を確保しよう
「誰かと一緒にいる時間」と同じくらい「一人の時間」も大切です。忙しくてスケジュールが空いているとつい新たな予定を入れてしまうという人は、スケジュール表にあえて「一人の時間」の予定を入れ、時間を確保するのも一つの手です。
3. 深呼吸をする
コロナ禍で多くの方が一日の大半をマスクで過ごしていますが、マスク着用ではどうしても呼吸が浅くなります。浅い呼吸は自律神経を乱し、リラックスを妨げます。1日のなかで意識的にマスクを外し、深く呼吸をする時間をつくりましょう。
4. 家事の作業量を減らそう
家事は、食洗器やロボット掃除機を使ってできるだけ自動化するなど、自分の作業量を減らしましょう。パートナーに対しては理想を下げ、「どうせできないだろうけど、やってくれたらありがたい」くらいの感覚でいるほうが、ストレスはたまりません。ただし、パートナーの家事分担がまったくのゼロだとネガティブ感情が高まっていくので、非協力的なパートナーの場合でも、何か一つはやってもらったほうがいいでしょう。
5. 適度に体を動かす
運動は、抗うつ効果やストレス解消など、メンタルにとって良い効果があります。運動習慣のない人でも、買い物がてら散歩するなど、生活のなかで意識して身体を動かすようにしましょう。適度な肉体の疲労は、良い睡眠にもつながります。
6. うまく仮眠を取り入れよう
夜に睡眠時間を増やすことが難しい人は、昼に15~20分程度仮眠をとってみましょう。科学的にも、昼寝で午後の気分が良くなることが明らかになっています。目をつぶってじっとしているだけでも効果はあります。
7. 「アフターコロナ」へはゆっくりと
社会は徐々に「コロナ前」に戻っていきますが、生活を急に変えると大きなストレスがかかります。外出する機会が極端に減った人などは、いきなり毎日出かけたりせず、徐々に出かける日数を増やしていきましょう。何事もゆっくり適応していくことが大切です。
【西多昌規/にしだ・まさき】
精神科医。自治医科大学講師、ハーバード大学、スタンフォード大学の客員研究員などを経て、早稲田大学スポーツ科学学術院准教授、早稲田大学睡眠研究所所長。『リモート疲れとストレスを癒す「休む技術」』(大和書房)など著書多数。