1. PHPオンライン
  2. くらし
  3. パジャマのままメイクしていませんか? プロが教える顔の印象が変わる“朝の習慣”

くらし

パジャマのままメイクしていませんか? プロが教える顔の印象が変わる“朝の習慣”

YUTA.(ヘアメイクアップアーティスト)

2025年06月18日 公開

パジャマのままメイクしていませんか? プロが教える顔の印象が変わる“朝の習慣”

毎朝のメイクをなんとなく完成させていませんか。ふと鏡に映った自分に「パッとしない」「疲れて見える」などの感想を覚えたら、朝の身支度を見直す必要があるかもしれません。

ヘアメイクアップアーティストのYUTA.さんは著書『今の自分に合うメイクの正解』のなかで、プロのヘアメイクとして第一線で30年以上活動して感じた"メイクや美容をする以前"に知ってほしいことを解説しています。本稿では、朝のメイク時間に見直すべきポイントについて紹介します。

※本稿は、YUTA.著『今の自分に合うメイクの正解』(日本実業出版社)より内容を一部抜粋・編集したものです

 

メイクは集中して短時間でやる

「朝はバタバタしていて。天気も気になるし芸能ニュースだって知りたいから、ついテレビを見ながらメイク。でも、時間がないからか、なんだかうまく決まらない」

朝のメイクがうまくいかない原因、ずばりいいましょう。 それは「時間がない」のではなく、「ながらメイク」にあります。

忙しさに追われながら、いつの間にか完成してしまうメイクが原因です。じつは、私自身もかつては「ながらメイク」をしていました。とくに忙しい朝は「さっさとメイクをただ終わらせる」ことばかりを考えていました。

鏡に映る自分と向き合うのがめんどくさいと思っていましたし、テレビを見ながら適当にメイクをして、出先で鏡を見たときに「あれ? なんかうまくできてない......」と愕然としたことが何度もありました。

ただ、プロのヘアメイクとしては、たった数分でもモデルや女優の顔に全神経を注いでメイクを仕上げます。その結果、自然で洗練された仕上がりが生まれるのです。

そして、あるとき、気づいたのです。ふだんの自分のメイクも単なる作業ではなく「今の自分を整えるための心の時間」なのだと。

メイクは、単なるルーティンではなく、その日を気持ちよくスタートさせるための「大切な時間」です。朝、20分間だけでいいので、メイクに集中してみましょう。

次は、そのメイクの時間を「最高の集中タイム」にするためのポイントです。

1.アイテムを整理する
使わないコスメを断捨離し、必要なアイテムだけを1か所にまとめます。小物が散らかっていると、それだけで集中力が削がれてしまいます。

2.鏡の位置や照明を見直す
自然光の入る場所でメイクをすると、仕上がりがより自然になります。また、手もとを固定するための安定したイスやテーブルがあるとさらにスムーズです。

3.深呼吸をしてスタート
メイクをはじめる前に、イスに座り、お尻の穴をキュッと締め、頬を引き上げ、深呼吸をして「今日の自分をイメージ」します。このひと手間で、メイクがただの作業ではなく「特別な時間」に変わります。

4.タイマーをセット
20分という時間を決め、集中します。タイマーが鳴るまでは、ほかのことをいっさい考えず、目の前の自分と向き合いましょう。時間を区切ることで、メリハリが生まれます。「この20分間だけは、自分のために」と決めると、心も整います。

5.リズムよく丁寧に
メイク中は「素早く手を動かす」ことがポイント。ただし、あせる必要はありません。リズムよく、丁寧に。それだけで肌に負担がかからず、メイクの仕上がりも見違えます。

朝のメイクの時間を「ながらメイク」から、テレビもスマホもオフにして「集中メイク」に変えてみると、驚くほど仕上がりが変わるだけでなく、心に余裕も生まれます。そして、その余裕が、1日の自信へとつながっていくのです。

 

パジャマでは全体のバランスが見えない

メイク教室で教わったときは完ぺきにできたのに、いざ自分でやると同じようにならない。なぜ、いつまでたっても自分に似合うメイクができるようにならないのだと思いますか? 

それは、「今日の自分に合うか」が大切だからです。つまり、教わったメイクや決まった手順が、いつもベストとは限らないのです。

メイクが映えるためには、今日の体調、服装、予定に合わせてバランスをとることです。

人は気分や体調で表情が変わります。さらに、着る服や行く場所でも印象は大きく変わります。服の色や雰囲気に合わせてメイクを調整するだけで、自然な印象が生まれます。

自分では完ぺきに仕上げたつもりの美しい眉やアイラインが、行く場所や会う人によっては、少し違和感のある印象になることもあるのです。

カジュアルな日には、やわらかい眉にすると親しみやすい印象に。フォーマルな場では、眉尻を少し長めにするだけで凛とした印象に。

メイクをその日の自分に合わせるべく、誰でもできる簡単なことがあります。それは、メイクの前にまず着替えること。

パジャマのままメイクしていませんか?

内心ドキッとする方も多いはず。だって、そのほうがラクですもんね。でも、ここに落とし穴があります。パジャマでは、全体のバランスが見えないのです。

その日の洋服に着替えることで、服の色やスタイルに合ったメイクをイメージしやすくなります。

「でも、洋服が汚れるのが心配で......」という方も安心してください。タオルを首もとにかけるだけでOK。これならファンデーションが襟につく心配もありません。

メイクが苦手な方ほど「テクニック」よりも、まず「バランス」からはじめてみてください。

たとえば、その日に着る洋服に合わせたリップの色を選ぶ、ヘアスタイルとアイラインのバランスを考えてみる。そんな小さな工夫で「自分に似合うメイク」は完成されていきます。

今日のあなたに合ったメイクは、今日のあなたがいちばん知っているんですよ。

 

まずはじめに整えるべきは、髪、肌、眉

私は女優やモデルのヘアメイクをするとき、髪、肌、眉の3つを最優先にしています。なぜなら、髪、肌、眉が、全体の印象を左右する「3大要素」だからです。髪、肌、眉さえ押さえておけば、ほとんどの方が間違いなくシャレます。

3つのパーツは「並行」して整えていきます。髪だけが決まっていても、眉や肌が整っていないと全体のバランスが崩れてしまいます。

気になる部分を修正しながら、前回と比べた変化や印象を写真で確認していきましょう。少しずつ調整を重ねることで、自分にとっての「ちょうどいいバランス」が見えてきます。

まずは髪とメイクをセットしたあとに写真を撮ります。別の日、また、写真を撮ります。それを何回かしていくなかで、「うまくいったとき」と「そうでないとき」がわかってきます。

写真を見比べていくと、しだいに「自分に似合う髪、肌、眉のバランス」もつかめるようになっていきます。

たとえば、自分の髪にツヤがないと感じれば、ツヤが出るためにはどうすればいいのかなと考えてみる。いつも使っているトリートメントを変えてみたり、ドライヤーのあて方を変えて違いを確認してみます。結果、ツヤのある髪は、健康的で清潔感を演出します。

肌に透明感がないと感じれば、その原因を考えてみる。乾燥によるものなのか、毛穴のつまりによるものなのかでお手入れの方法は変わってきます。自然なトーンの肌は、透明感と健康的な印象を引き出します。

難しいことはありません。日常のケアのなかで、少しずつ整えていく。それだけで、あなたの顔立ちは、自然と「シャレた」印象に変わります。

著者紹介

YUTA.(ゆた)

ヘアメイクアップアーティスト

1974年大阪府生まれ。美容師としてデビュー後、テレビ大阪「スーパー美容師変身バトル」にレギュラー出演。2000年美容業界誌『ヘアモード』の年間グランプリを受賞し、SHISEIDO SABFAでノウハウや技術を磨く。その後、TVCMや『Sweet』『VERY』などのファッション誌、CDジャケット撮影などで活躍。女優やモデルをはじめ、延べ2万人以上のヘアメイクを担当。2018年には「CLEARシャンプー」のWeb版CMに出演し話題に。第一線で活躍し続けて30年、オリジナルブランド「Neuf358」の立ち上げ、コスメの商品開発アドバイザー、美容セミナー講師としても活動の幅を広げる。Instagramでは多くの共感を集め、寄せられるメッセージをきっかけに一般向けのオンライン講座を開講。1人ひとりの魅力を引き出し、メイクによって人生を好転させる「YUTA.式シャレ顔メソッド」を伝えている。

関連記事

アクセスランキングRanking

前のスライド 次のスライド
×