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「脳のクセ」を知って片づけベタを克服!

加藤俊徳(脳内科医/医学博士)

2018年04月09日 公開 2023年09月08日 更新

片づけ脳を鍛える!三つのトレーニング

 これらの習慣をつけたうえで、「片づけ脳」を強化すれば、さらに効果は高まる。加藤氏は次の3つを勧める。

「1つ目は、日記でその日の出来事を振り返ること。記憶系脳番地を鍛えることになり、モノの置き場所を忘れることが少なくなるはずです。日記は簡単な内容で構いません。『○○でお茶を飲んだ』などといった短い文章や、今日計算した数字を思い出して書くだけで良いでしょう。

 2つ目はアルバムの整理。過去を振り返って記憶を整理することは、記憶力を鍛えると同時に時間軸で物事を考える訓練になります。これで、作業に没頭し過ぎて整理整頓を忘れることもなくなるはずです。

 3つ目は二者択一のトレーニングを繰り返すこと。昼食のメニューや今日着ていく洋服など、日頃から『どちらかを選ぶ』機会を意識的に作るのです。これにより判断力が鍛えられ、迷ってモノを捨てられないことも少なくなるでしょう」

 実は、加藤氏はもともと整理整頓ができない人だったという。

「学生時代は、家に帰れば靴下をその辺に脱ぎ捨てるくらい、片づけができない人でした。ただ、脳のクセを理解してから、改善策がわかったのです。読者の皆さんも脳を鍛えて、片づけ下手を克服してください」

 

『THE21』2018年5月号より

 

取材構成 吉川ゆこ

著者紹介

加藤俊徳(かとう・としのり)

脳内科医、医学博士、 加藤プラチナクリニック院長

Toshinori Kato (株)「脳の学校」代表。 昭和大学客員教授。MRI脳画像診断・脳科学の専門家で、脳を機能別領域に分類した脳番地トレーニングや助詞強調音読法の提唱者。91年、脳活動計測「fNIRS法」を発見。95年から2001年まで米国ミネソタ大学放射線科でアルツハイマー病やMRI画像の研究に従事。発達障害と関係する「海馬回旋遅滞症」を発見。独自開発した加藤式MRI脳画像診断法を用いて、小児から高齢者まで1万人以上を診断・治療。『一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方』(サンマーク出版)など著書多数。

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