テレワークで阿鼻叫喚!! 自宅で集中できない人に教える「在宅ワーク巧者の知恵」
2020年04月09日 公開 2020年04月10日 更新
自宅ワークとオフィスワークを比較してわかった「他人の目」の効果
デザイナーの安西健一さんはフリーでの活動を15年間続けてきたが、2019年より縁あって企業にジョインし、オフィスでの仕事を始めたばかり。現在は新型コロナウイルス禍の影響で在宅勤務を行っているが、その経験から自宅ワークとオフィスワークの違いがよく分かったいう。
安西健一さん(以下、安西)「まず前提として、両方を経験して感じたのは、何も対策せずに在宅でする仕事は、オフィスでできる仕事量と比べると7~8割程度に届けば御の字かな、ということ。やはりオフィスは仕事をするための空間として機能的なんです。
久々に会社勤務をするようになって痛感しましたが、オフィスで集中力を発揮できる要因は就業時間などのルールに加えて、なにより他人の目があるからなんですよね。在宅ワークに慣れていない人が、最初から同じ水準の成果を出すのは難しいかもしれません。
ある日突然『テレワークだ!』と自宅で仕事を始めた人が、オフィスワークと同じ集中力を保てるとしたら、相当な集中力の持ち主か、自宅にオフィスと違わぬ完璧な環境を作り上げられた人だけだと思うんです。
他人の目が無い自宅での仕事は、子どもやペットが遊ぼうと寄ってくる、ゲームを始めてしまうなどなど…集中力の妨げになる存在が目白押しです(苦笑)」
――なるほど。確かにもともと自宅は仕事をするための場所ではないですからね
安西「とはいえ仕事ですから、7割でOKとはなりませんので、工夫が必要になってきます。慣れれば、オフィスでの仕事にくらい、あるいはそれ以上の成果は出せると思います。参考までに、私が自宅ワークを行っていたときに実践していた5つのポイントをお伝えします。
まず1つ目は『その日にやるべき仕事を決めておく』です。これがいちばん重要だと痛感しています。よほど忙しくない限り、1日でこなせる業務のキャパシティはおおむね決まってると思うんですよね。
ですので、あらかじめ1日で対応すべきToDoリストのようなものを、事前に作っておくことで、目標を明確にして集中力を維持していこうというわけです」
――事前に目標を決めてあることで、モチベーションも高められそうですね
安西「2つ目は、『会社の就業時間はいったん忘れて、24時間のタイムスケジュールで考える』です。仕事できる時間は、例えば9時から17時といった規定の就業時間ではなく、24時間いつでもできるという考え方ですね。
例えば"19時までに"というように決め込むと焦りが出てストレスになります。もう少し時間に幅を持たせて、1日の枠内でやるべきことを決めるんです。24時間の好きな時間帯を使っていいと考えると、意外と心に余裕ができたりします」