コミュニケーションの弱点はツールで補える
「いつ勤務を開始したのか? 在席しているのか? 勤務を終了したのか?」
最近のテレワークツールは、プレゼンス確認機能といってパソコン上で相手の在席・離席状況を確認できたり、チャットでチームメンバーとリアルタイムに会話できたりします。離れていてもストレスなくコミュニケーションすることができます(むしろ、チャットのほうが普段より会話が弾むことも)。
・毎朝、チームの全メンバー(出社している人、テレワークしている人、いずれも)を参加させたグループチャットを立ち上げておいて、業務連絡はそこでやる。
・テレワークしている人が、チャットで相談しやすいようにする。
これだけで、疎外感も軽減されます。また、全員が出社している日はみんなでいっしょにランチに行くなど、顔を合わせているときの親睦も大事です。
こうしてテレワークを始めてみると、ある時気づきます。
「あれ、むしろ前よりコミュニケーションよくなったかも?」
「きちんと仕事を計画して、報連相するようになった!」
「だれがなにやっているか、知ろうとするようになった。見えるようになった!」
テレワークとは、離れた相手を信頼して、フォローする仕組みづくり、風土づくりにほかなりません。
「離れている部下は信頼できない」
残念ながら、そう漏らす管理職もいます。常にベタベタといっしょにいないと不安でたまらない……それでは、残念なカップルと同じです。恋人同士じゃないんですから、「ずっといっしょにいなくちゃダメ」なんて働き方、いい加減やめましょう。
「コミュニケーション」はむしろ良くなる
やり方次第では、むしろ逆に職場のコミュニケーションをよくします。私自身、部下と上司、両方の立場でテレワークをしてみて、それを実感しています。
テレワークと出社勤務を併用していると、上司または部下が出社しているときのコミュニケーションのやり方が変わります。
・対面でしかできないような込み入った話を、目的を持って、きちんと時間をとっておこなうようになる
・打ち合わせや会議を、目的をもって設定するようになる
すなわち、目的意識が向上します。いままでは顔を合わせているのがあたりまえだったので、コミュニケーションもだらだらだったり、むしろ疎だったのが、「顔を合わせているときにしかできない」コミュニケーションを計画的におこなうよう職場の風土が変わりました。
毎日職場の全員が全員、顔を合わせているからといって、コミュニケーションがいいとは限りません。お互いわかり合っているつもりになって、阿吽の呼吸に依存して、「じつは意思疎通できていなかった、わかり合っていなかった……」よくある話です。
「テレワーク」は、職場のコミュニケーションをよくする!
ぜひ、食わず嫌いせずチャレンジしてみてください。