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生き方

「本当は嫌いなこと」を自覚すれば、“生きづらさ”が和らぐ

加藤諦三(早稲田大学名誉教授、元ハーヴァード大学ライシャワー研究所客員研究員)

2021年02月04日 公開 2023年07月26日 更新

 

自分が無理していることを認める

第三には、無理をやめる。

あなたは毎日、なぜか気が重い。それは、嫌いなことをしているから。嫌いな人といるから。だから、「あの人が嫌い」と紙に書いてみる。書いたほうがすっきりする。

あなたは嫌いな人に、「嫌い」と言えない。イヤなことをイヤと言えない。嫌いな人に笑顔で接し続けた。自然な感情を抑え続けた。

そして、次に、気が重い場所の名前をあげてみる。あなたは、そこにいる人は、皆、嫌いなはず。もし、好きな人がいれば、そこは気が重い場所にはならない。

ある大学教授がうつ病になった。彼は大学が嫌いなのではなく、大学にいる人が嫌いだった。それに気がついて、彼は回復に向かった。

嫌いな人だけの中にいると、案外「嫌い」と気がつかない。会社で部長が嫌いとわかったら、気が楽になる。意識することで気が軽くなる。本人が意識しないところに問題がある。

同僚が嫌いと意識ができれば、「給料というメリットがあるんだから行くか」と思える。「なんか変だ」と思ったときには、あなたは何か無理をしている。

人間関係で無理をしている。それに気がつくだけでいい。あなたは「重い」と感じたとき、「何年続ければいいのか?」と考える。それを5年にする計画を立てる。そこで重たい気持ちは消える。

【著者紹介】加藤諦三(かとう・たいぞう)
1938年、東京生まれ。東京大学教養学部教養学科を経て、同大学院社会学研究科修士課程を修了。1973年以来、度々、ハーヴァード大学研究員を務める。現在、早稲田大学名誉教授、日本精神衛生学会顧問、ニッポン放送系列ラジオ番組「テレフォン人生相談」は半世紀ものあいだレギュラーパーソナリティを務める。

 

著者紹介

加藤諦三(かとう・たいぞう)

早稲田大学名誉教授、元ハーヴァード大学ライシャワー研究所客員研究員

1938年、東京生まれ。東京大学教養学部教養学科を経て、同大学院社会学研究科修士課程を修了。1973年以来、度々、ハーヴァード大学研究員を務める。現在、早稲田大学名誉教授、日本精神衛生学会顧問、ニッポン放送系列ラジオ番組「テレフォン人生相談」は半世紀ものあいだレギュラーパーソナリティを務める。

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