佐々木俊尚 ヴァーチャルの進化が企業にもたらす変革とは

「VR」は我々の仕事や生活にどんな影響を与えうるのか。テクノロジーについて豊富な知見を持つ作家・ジャーナリストの佐々木俊尚氏にうかがった。
2014年12月18日 公開
《『「好きなこと」だけして生きていく。》より》
好きなこととラクなこと。ちょっと似ていますが、実は全然違います。
この違いをわかっていれば、ラクなことに流されて、結果的に好きなことは全然できていなかった、などということがさけられます。
この違い、ちょっと考えてみましょう。
本当に好きなことをやろうと思ったら、人に迷惑をかけてしまうかもしれません。人から非難されたり、嫌われたり、バカにされたり、妬まれたりする可能性もあります。いや、可能性ではなく、確実にそうされます。
あなたが突然「会社をやめて、今日からミュージシャンをめざす」と宣言したら、どれだけの人が反対するでしょう。
「南の島で釣りをしながらブラブラして暮らす」と言ったら、頭がおかしくなったのかと思われるかもしれません。
好きなことをしようと思ったら、人に迷惑をかけて、嫌われる覚悟がいります。
安定を手放すとか、収入をなくすとか、築いてきた地位や立場を捨てるとか、とにかく一番恐ろしくて、絶対それだけはあり得ない、というところに飛び込まないと、好きなことをしては生きていけません。
つまり好きなことをするには一番嫌なことをしなければいけないのです。
でもラクなことというのは、人から嫌われないようにすることです。
人から批判されたり、憎まれたり、無能だと思われたりして、自分の周りに波風がたつのはラクな生き方ではありません。
だから上手に嫌われないことばかり選んで逃げ回っていくのがラクな生き方です。
でもその生き方だと、いつも周りにふり回されてしまうので、自分を見失い、好きなことができません。
あなたがもし「ラクな生き方」ではなく、好きなことをして生きていきたいと思うのなら、「嫌われてもいい」「非難されてもいい」という「他人軸」のハードルを越えないといけないのです。
僕もカウンセリングという仕事に出合って、これで生きていこうと思ったとき、会社員のままではできませんでした。
そこで思い切って、会社という組織、所属、肩書、福利厚生、給料、安定を全部捨てました。
死ぬほど怖かった。
でもそれがあるから今があるわけです。
そして好きなことをやり、言いたいことを言って、やりたいことをやると、世間から批判されたり、僕を非難する人がたくさんあらわれることもわかりました。
それを嫌がっていたら、好きなことは絶対できません。
一番好きなことをやって生きていくためには、一番好きではないことを、勇気を出して一度乗り越えないといけないのだ、と思います。
だから好きなことをやって生きていくのは、きれいごとではなくて、相当な覚悟が必要です。
みんな「好きなことをして生きていきたい」と思うのに、それができないのは、目の前の「嫌われる」という一番大きな問題が乗り越えられないからです。
その手前で「これでいいや」と言って、我慢して生きているからです。
好きなことをして生きていくのは、ラクをして生きることではありません。
勇気を出して嫌なこと、怖いことを引き受けて生きていくことです。
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