松下幸之助が創刊した雑誌が、いま、職場で読まれている理由

『PHP』は、心あたたまるエピソードや感動エッセイが詰まった雑誌。社員の人格形成や職場活性化にも役立つと、現在、全国1,000社以上の職場で愛読されています。
2016年08月11日 公開
(写真:阿久津知宏)
※本稿は小林弘幸著『「ゆっくり動く」と人生がすべてうまくいく』(PHP研究所刊)より、一部抜粋・編集したものです。
なぜ「ゆっくり」を意識することが自律神経のバランスにとって重要なことなのでしょうか。
それは、ずばり、さまざまな動作を「ゆっくり」行うようにすると、「呼吸」が自然とゆっくり深いものに変わるからです。
自律神経のバランスを整える上では、「呼吸」というものがきわめて重要なポイントとなってきます。なぜなら、自律神経のバランスと呼吸はまさにダイレクトにつながっているからです。
浅く速い呼吸は、交感神経の働きを高めます。すると、瞬間的なやる気やアグレッシブな気分は高まりますが、それが長く続くと、血管が収縮し、血流が悪くなり、結果、心も体もいいパフォーマンスができにくくなります。
逆に、ゆっくり深い呼吸は、副交感神経の働きを高めてくれます。すると、それまで収縮していた血管がゆるみ、質のいい血液が、体のすみずみまで流れるようになります。さらに、心も体もいきいきとよみがえり、継続的に自分のパフォーマンスもよくすることができます。
ですから、もしもストレスや加齢によって自律神経のバランスが乱れ、それによって心身に不調が出てしまっているとするならば、何よりも、「ゆっくり深い呼吸」が欠かせないということなのです。
健康増進のために「ゆっくり深い呼吸」が大事というのは、いまや目新しい話ではないかもしれません。実際、腹式呼吸や丹田呼吸など、「呼吸法」に関する情報が巷にはあふれています。
「ゆっくり深い呼吸が大切なのはわかった。でも、別に動作を『ゆっくり』にしなくても、呼吸自体を『ゆっくり』にすればそれでいいのでは?」と思われた方もいるでしょう。
しかし、腹式呼吸や丹田呼吸法を実践できている人というのは、非常に少ないのではないでしょうか。また、人間の体というのは微妙なもので、「呼吸をこうしなければいけない」と意識した瞬間に、それ自体がストレスとなって、かえって自律神経のバランスが乱れてしまうことが多いのです。
つまり、私たちに必要なのは、「とくに呼吸を意識しなくても、いつのまにか呼吸がゆっくり深くなっているような方法」です。
そして、そのために誰もがいつでもどこでも手軽に実践できる最高の方法が、「ゆっくり動く」なのです。
人間は、せかせかと動いている最中は、呼吸が浅くても意外と平気です。ところが、ゆっくり動き始めた瞬間に、何もやることがなくなるからか、自然とゆっくりと深い呼吸をし始めるのです。つまり、
1)さまざまな動作を「ゆっくり」行う
2)「自然と」呼吸がゆっくり深くなる
3)副交感神経の働きが高まり、自律神経のバランスが整う
4)血流がよくなり、体のすみずみにまで質のいい血液が流れる
5)健康になる
これこそがじつは、先ほどの種明かし。「ゆっくり動くと自律神経のバランスがよくなる」医学的なメカニズムなのです。
次のページ
「ゆっくり動く」と、肩こり・偏頭痛・便秘も改善する >
『PHP』は、心あたたまるエピソードや感動エッセイが詰まった雑誌。社員の人格形成や職場活性化にも役立つと、現在、全国1,000社以上の職場で愛読されています。
江戸に鯖縞模様の三毛猫が一番いばっている長屋があった。この長屋が舞台の「鯖猫長屋ふしぎ草紙」シリーズが時代小説ファン、猫好きの心をもわしづかみにしている。著者の田牧さんに物語誕生秘話を語っていただいた。
あまたいる戦国武将のなかから、各都道府県で一人ずつを選び、短編小説に。くじ引きの結果、第17回は滋賀県! 執筆は、いま最も勢いのある若手歴史小説家・今村翔吾先生です。
創業経営者にはいくつかの曲がり角があるといわれます。そんなときに経営者がとるべき対処法とは?
映画『罪の声』が今年10月30日(金)より公開される。物語の舞台は1984年の日本、劇場型犯罪が列島を震撼させていた。本作で主人公の新聞記者・阿久津を演じた小栗旬さんに、コロナ禍で感じたマスメディアの在り方や役者としての矜持について聞いた。
『PHP』は、心あたたまるエピソードや感動エッセイが詰まった雑誌。社員の人格形成や職場活性化にも役立つと、現在、全国1,000社以上の職場で愛読されています。
江戸に鯖縞模様の三毛猫が一番いばっている長屋があった。この長屋が舞台の「鯖猫長屋ふしぎ草紙」シリーズが時代小説ファン、猫好きの心をもわしづかみにしている。著者の田牧さんに物語誕生秘話を語っていただいた。
あまたいる戦国武将のなかから、各都道府県で一人ずつを選び、短編小説に。くじ引きの結果、第17回は滋賀県! 執筆は、いま最も勢いのある若手歴史小説家・今村翔吾先生です。
創業経営者にはいくつかの曲がり角があるといわれます。そんなときに経営者がとるべき対処法とは?
映画『罪の声』が今年10月30日(金)より公開される。物語の舞台は1984年の日本、劇場型犯罪が列島を震撼させていた。本作で主人公の新聞記者・阿久津を演じた小栗旬さんに、コロナ禍で感じたマスメディアの在り方や役者としての矜持について聞いた。