しんどい努力を続けてない? 精神科医が教える「心を消耗させない5つの習慣」
〈ヒント1〉適度に仮面をかぶる
皆さんは人と接するとき、「本音で接するほうが良い」と思っていませんか? 「腹を割って話す」という表現もあるように、相手に隠しごとをしないことは、一見良いことのように思えます。しかし常に本音で話すと、双方の感情がぶつかり合い、人間関係で心を消耗させる原因にもなります。
社会人として求められるのは、むき出しの本音をうまく仮面で隠し、相手が受け入れやすいように話す技術です。これは相手の言葉を受け取るときも同様です。
伝えるときは「菩薩の仮面」、受け取るときには「マザー・テレサの仮面」を心がけてみましょう。たとえ相手から嫌味を言われても、「この人は悲しい人なんだな」と受け流す対応で良いのです。
あなたが仮面で本心を隠し、傷つくのを防ぐことは、ずるいことでも悪いことでもなく、実は皆が無意識にやっているテクニックなのです。
〈ヒント2〉苦手なことを頑張らない
皆さんは苦手なことはありますか? 私は整理整頓が苦手です! 気を抜くと物をミルフィーユのように積み上げて、それで掃除した気になっています。どうがんばっても「片付け方」がわからないので、配偶者に部屋の片付けルールを作ってもらい少しマシになりました。
リビングやそのほかは週に1回お手伝いさんにお金を払って掃除をしてもらっています。配偶者は整頓と片付けが得意ですが、料理は苦手。私は整頓と片付けが苦手ですが、料理を作るのは得意なので、我が家では私が料理を作ることになっています。
私がここで「努力して片付けをする!」と意地を張っても家は汚いままでしょう。だからこそ得意な料理の腕を伸ばすほうを選びました。
こんなふうに、家のことだけでも「苦手なことをほかの人に任せる練習」ができると、心が少し休まりますよ(友人同士で協力し合うのも良いかもしれません)。